私は普通のサラリーマンだった。
仕事が終わると、帰り道にいつもと同じように駅前のコンビニに寄ってビールを買って帰る。
ある日、帰り道で偶然にも一人の女性にぶつかってしまった。
その女性は私を強く怒鳴りつけたが、私は深く謝罪し、彼女を安心させた。
その後、私は普通に家に帰り、夕食をとってからテレビを見ていた。
すると、ニュースで女性が殺害されたという報道が流れてきた。
私はその女性と偶然にぶつかっただけだったが、どうしても自分に落ち着かなかった。
もしかしたら、私がその事件に何か関わっているのではないかと思い始めた。
その夜、私は眠れなかった。何度もその女性との出来事を思い出した。
そして、私はその女性が亡くなった場所に足を運んだ。そこで、犯人が現れるのを待ち始めた。
長い時間が経ったが、誰も現れなかった。当然だ。
私は疲れ果てて帰ろうとしたが、その時に事件現場に近づいていた男性を見かけた。
彼は怪しい動きをしていた。私はその男性を殺人犯だと確信し、彼を観察することにした。
結果的にその男性は本当に殺人犯だった。家の中には殺害した女性のものが戦利品として飾られていたし、彼が別の場所で違う女性を殺すのを私は目撃した。
彼は同じ特徴を持つ若い女性をナイフで刺す。それ以外はなんの面白味もない人生をおくるフリーターだった。
普通で平凡な人生の中にただ一つだけの異常性があった。私にはそれがなく、彼にはある人を殺していいという彼の中のゆがんだ価値観。私の興味を引くのに十分な魅力だった。
私は彼が警察に捕まるまで観察を続けた。それまでに四人の女性が犠牲になった。
彼は連続殺人の通り魔としてニュースで連日取り上げられた。彼がもう檻の外に出てこれないであろうことも悟った。
私はサラリーマンをやめて、コンビニでアルバイトを始めた。
そして、アルバイトで稼いだお金でどこにでも売っているような少しだけ良いナイフを買った。
「偶然とは決して悪いものではないな」
私は今日も夜道を歩く。